西明寺は真言宗大覚寺派に属し、槙尾山と号します。高雄山・神護寺、栂尾山・高山寺とともに、三尾の古刹の一つとして知られています。清滝川のせせらぎと共に、春の桜や山つつじ、初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色といった四季折々の自然美の豊かな山寺です。
平安時代の天長年間(824~834)に、弘法大師(空海)の高弟の智泉大徳によって、戒律道場として開かれました。若い僧が修行する上で必要となる静寂な環境を現在でも大切にしている山寺です。平安時代の末期に荒廃しましたが、鎌倉時代の建治年間(1275~1278)に我宝自性上人が中興し、本堂、経蔵、宝塔、鎮守などが建てられました。
また、正応三年(1290)に平等心王院の号を後宇多法皇より命名賜り、神護寺より独立しました。
戦国時代の永禄年間(1558~1570)に兵火にあって焼亡しましたが、慶長七年(1602)に俊正明忍律師により再興されました。現在の本堂は元禄十三年(1700)に桂昌院の寄進によって再建された建物です。堂内には、本尊の釈迦如来像(重要文化財)や千手観世音菩薩像(重要文化財)、愛染明王像など多数の仏像が安置されています。
※当寺は駐車場がございません。
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